透明(元赤)ファイル

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対応の豹変に戸惑う香織さん しかし、止まったのはほんの一瞬で香織さんの勢いも止まらなかった 「潰す? 上等だ! やれるもんならやってみろ」 ガツッ また蹴りが飛んでくる と同時に今度は私が香織さんの胸ぐらを掴んで片手で少し吊し上げた 少し宙に浮かせるくらいに 女性の胸ぐらを掴んで吊し上げる……人生初の経験だな 「おい 今回の回収は引く気ないから お前が払えないなら、夫である金井さんに相談する それが嫌ならお前が払え!」 「…………」 香織さんは無言 てか喋れない? 「おい 聞いてるのか?」 「…………」 言葉は発しなかったが、コクコクと首を立てに振った 胸ぐらを掴んでいた手を離す 香織さんはケホッケホッと咳をしながら地面に崩れ落ちた
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