透明(元赤)ファイル

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店頭は融資が同時に3組受けられるような机の配置になっており、奥に相談窓口のような机が一つある まぁ 机が3つとも埋まるほど融資が忙しい時などほとんどないのだが 店頭へ出ると、香織さんと目が合い軽く会釈する 「ども」 挨拶は軽く無視された 融資客が一人いて忙しそうだったので、奥の机へ案内する ファイルを見ながら電卓を叩き、元金と今日までの利息の合計を伝えると ダン!!! バックから現金の入った封筒を取りだし、机に叩きつけるように投げ捨てた 小銭にも入っていたので、店内に響き渡るほど大きな音になった 融資のお客さんがビックリしてこちらを見るほど かなりカチンときたが、店頭しかも他の客の前でヒートアップする訳にもいかず 「それでは中身を確認させて貰います」 事務的に仕事を進めた
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