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教室に戻ってから拓巳に聞いてみた。
瑞季「拓巳、知ってたの?」
拓巳「あぁ、聞いてたよ。兄貴からね。」
少し不機嫌そうに答えた。
尚哉お兄ちゃんは大学を卒業して教員になった。
そしてこの高校に転勤になったのだ。
親が離婚したため拓巳とは名字が違うし、黙っていれば似てないから兄弟とは分からないだろうね、きっと。
もう会えないと思ってたのに…。
拓巳「お前、子供のころ兄貴にやたらなついてたよな…好きだったのか?」
瑞季「昔のことじゃん。」
拓巳「ならイぃんだけど。」
何だか昔にお兄ちゃんにヤキモチやいてる拓巳みたいだ。
拓巳「今日さ、兄貴が母さんに会いにウチに来るから会いたきゃくれば?」
瑞季「うんっ」
やっぱり拓巳は不機嫌だ。
だけどお兄ちゃんに会えるのって何年振りだろう。
今まで忘れてたドキドキが少しずつ戻ってる。
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