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「渡、何だそれは?」
そう問い掛けた父さんの視線は、俺の足元に落ちているあの紙に向けられていた。
俺はそれを拾いつつ答えた。
「さあな。一応俺宛てっぽいけど、全く理解出来ない文ばっか。多分、誰かの手の込んだ悪戯だろ」
その紙を間近で見た父さんは、突然血相を変えた。
「ちょっとその紙、父さんに見してくれないか?」
「え?ま、まあ別にいいいけど」
俺は躊躇する事なく、当然如く父さんに紙を渡した。
紙に書かれている文字を直視した時、父さんの口がとっさに開いた。
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