淳の訪問

4/8
前へ
/129ページ
次へ
様々な患者が訪れるが、本格的な治療が必要、とみなした場合は、以前勤めた心療内科を患者に紹介する。 カウンセラーはカウンセラーであり、早紀は医師ではない。 陽介は、『心の崩壊という名の現代病』というタイトルで、取材に来た時に知り合った記者だった。 未だに、態度を変えようとしない。 妻子と早紀を、巧くてんびんにかけている。 恐らく、このバランスを保ってゆきたいのだろう。陽介がバランスを取ろうと努力する度に、早紀のバランスは崩れていくというのに。
/129ページ

最初のコメントを投稿しよう!

271人が本棚に入れています
本棚に追加