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『薔薇の香り』
最初はただ驚いた。
貴方の通った跡が
薔薇の香りを残すんだもの。
初めて嗅いだ花の香りなのに
何故かすぐに花の名前が浮かんで、
ああ、薔薇だ。
って思ったころには、
貴方は見えないところに行っちゃって。
何度も何度も、
見る度、目で追い
すれ違う度、振り返る
恋、だろうか
なんて考える時間はあまりにも少なくて、
気がつけばその香りに
酔いしれる
貴方に惹かれるのは、
薔薇のせい
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