◇ よ時

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チントンギャオオ~ん きゅいーーーんっっ! どこからともなく きいたことが あるようなないような 不思議な音が 聞こえてきた。 そして 全身黄色い タータンチェックのモヒカン頭が ドアから入ってきた。 その手には エレキギターではなく 琵琶が握られている。 『オレは 琵琶法師の雷蔵!! よろしくな!ベイベー!!』 「いえーい! よろしくなっ べいべーっ!」 『ロックが 世界を救う! 琵琶で 美話を 語り継いでいくんで そこんとこ ヨロシクゥ~!!』 「キャー!ヨロシクゥ~!」 『よし。 そんじゃね。』 「あれ?試練は?」 『ないよ。 TVでいったら 俺、 CMだもん。』 「…あらま。」 置き時計の針は いつのまにか 止まっていた。 メグが 置き時計を ひとにらみすると あせるように 時計の針は動きだした。 _
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