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部屋の中を
静寂が包む。
『こんばんは。』
不意に背後から
声がして振り返ると
そこには
一匹の猫がいた。
シルクハットに
時計柄のシャツ。
顔だけをみれば
普通の猫。
しかし
そのオシャレな猫の前足は
左右
五本ずつあった。
「猫さん、
手がたくさんあって、
かっこいい!!」
『えっ?
マジで!?
いや~照れるなぁ…!
…ウォッホン!
我輩の名前はメックである。
話はきいてるかな?』
猫は照れながら
静かに呟いた。
「うん!
あなたもわたしに
試練をだしに
きたんでしょ?」
『むろん、そうである。
準備はいいかな?』
「うん!
絶対乗り越えて
みせるから!」
『我輩からの
試練は
難しいぞ。
心してかかれである。
それでは、いくである。
君に二番目に捧げる
試練である。
…ね、
である
ってつけなくていい?』
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