② 第二の試練

2/3
前へ
/33ページ
次へ
  部屋の中を 静寂が包む。 『こんばんは。』 不意に背後から 声がして振り返ると そこには 一匹の猫がいた。 シルクハットに 時計柄のシャツ。 顔だけをみれば 普通の猫。 しかし そのオシャレな猫の前足は 左右 五本ずつあった。 「猫さん、 手がたくさんあって、 かっこいい!!」 『えっ? マジで!? いや~照れるなぁ…! …ウォッホン! 我輩の名前はメックである。 話はきいてるかな?』 猫は照れながら 静かに呟いた。 「うん! あなたもわたしに 試練をだしに きたんでしょ?」 『むろん、そうである。 準備はいいかな?』 「うん! 絶対乗り越えて みせるから!」 『我輩からの 試練は 難しいぞ。 心してかかれである。 それでは、いくである。 君に二番目に捧げる 試練である。 …ね、 である ってつけなくていい?』 _
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加