② 第二の試練

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『我輩からも なぞなぞをば。 枕草子の問題。 ようよう白くなりゆく 山際で有名な冒頭。 春は何々。 なーんである?』 「…??」 『なんである??』 「ヨーヨー?ヤマギャ? ふれーず??」 『わからないであるか?』 「わからないである!」 『…だよね。 七歳だもんね…デアル。 ん、んん。』 「あー。あー。」 『おっ! まさかの わかったであるか!?』 「わかんない。」 『…やっぱだよね…。 作者も考えて構成すれば いいのにね…。 あー、んん!んっん! 我輩、 たまにひとりごとを いうであるが 気にしないで 考えるのである。』 「うん!わかった!」 『あいうえおの イチバンメ』 メックは チラッと メグを見て 軽くウインクした。 「ふふふ。 わかるよー! あ!」 『我輩はひとりごとを 言っているだけである。 いちいちひとりごとに 答えるでないである!』 そういって メックは ぺろっと 舌をだした。 『かきくけこのヨンバンメ』 「けー!」 『ばびぶべぼのゴバンメ』 「ぼーっ!」 『なにぬねののゴバンメ』 「のーーーっ!」 二人は ニカーっと笑い 最後には クスクスと笑い出した。 『ウォッホン! つなげて…んっんん!』 「あーけーのーぼ??」 メックは 生まれてから1番大きく くちがポカーンとあいた。 『も、も一度である…。 時間もせまってるである。 答えはなんであるか?』 「あれ??ちがった…? あーけー…」 ボノ! ボーノ!! 小声で パクパク、 メックは 必死に呟いた。 「あーけー…ボーノっ!」 『うむ! 正解であるっ!! 我輩の難問を よくぞ答えることが できたであるな! それじゃ! 我輩は失礼するであるよ! あ、最終的に我輩、 中国四千年の 言葉使いだったであるな…。 じゃーねーんっ! であるヨロシ!』 「うん!サイチェン!」 『…ほんとに七歳?』 半信半疑の顔で メックは 消えていった。 「ザーサイ、七歳、 チンゲンサイアルヨ~!」 ボーン、ボーン。 置き時計の針は 2時を指していた。 _
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