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驚くリリカ達をそのままに魔法陣は次第に大きな火球へと姿を変える。
「うわっ!」
「きゃあ!!」
「ひゃっ!?」
「………」
突然光を発した火球にそれぞれ目を覆う。
「ギャォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!」
轟然と鳴り響く怒号。
「ひっ…」
「きゃー!!」
耳を両手で塞いだリリカ達は、回復した視力で轟音の音源を捜す。
「わぁ~…」
「これは……」
「…………ドラゴン?」
秋楽達の視線の先には、漆黒の鱗を身に纏ったドラゴンが静かに佇んでいた。
「グルルゥ…」
そして低く唸ったドラゴンは辺りを見回し、その視線がリリカを捉える。
「…………」
真正面から見据えられたリリカは負けじと見つめ返す。
するとドラゴンの周りに煙が立ち込める…
「…………」
無言で見つめるリリカ。
そして未だ晴れぬ煙の中から1人の男が現れた。
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