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「いいじゃ無いですか減るもんじゃ無いですし!」
「ダメったらダメぇ~!!」
リリカに掴まれたままなユーナとセスを背に両手を広げたレイナ。
2人は今にも火花が散らんとするほどにしっかりと視線を交わしている。
「何で駄目なんですかぁ!!」
「何でって…セス君が怯えてるからでしょ!」
「ぐっ……!」
ユーナはレイナから視線を離しその後ろの少年へ向けたそこには…
レイナの背に張り付き怯えるようにこっちを見やるセスがいた。
「でっでも!うぅ~…」
ユーナはセスを見て少し俯く。
「ユーナ!あたしはただ駄目って言ってんじゃ無いわよ?」
「……へぁ?」
「それって……」
俯いていたユーナの瞳に光が灯る。
レイナはセスから離れユーナだけに聞こえるように小さく囁いた。
『怯えてるから駄目って言ったのよ?仲良くなったらそんなこと…』
レイナはそこまで言うとニヤリと笑う。
ユーナも瞳をらんらんと輝かせている。
ただ…ユーナを掴むリリカを除いて……
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