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「あ痛たたたっ……よし!」
出鼻は挫かれたものの諦めず立ち上がり召喚符に魔力を注ぎ始めたユーナ。
「何も起こらなきゃいいが……」
「大丈夫だよ、魔法に関しては今の所目立った失敗はないから」
「……少なからず心配だ」
秋楽の心配をよそにユーナは順調に召喚を進める。
魔力を注ぎ込み、召喚符は次第に光を増す。
「えぃっ!」
ユーナは未だ輝きを放つ召喚符を放り投げて変化を待つ。
「……あ…」
「どうした?」
「………ん…大丈夫みたい」
ユーナが手放した召喚符をジッと見つめていたテレサだったが何かを確認したのかもう視線は外れていた。
その頃召喚符からは魔法陣が現れ、空中に直径2メートルほどの水の球が浮かび、水面は静かに波打っている。
「これは……」
ユーナは手を伸ばし漂う水球に触れる。
ギュワッ!!
「なっ…!!」
今まで漂っていただけの水球は姿を変え圧縮されたかの用に50センチほどに縮まってしまった。
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