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「………え?」
まさか外れたとは思いもよらず、ビシッと突き出された指は細かに震えている。
「だから、あんたを呼び出したのは俺じゃなくてこの子なんだよっと!」
秋楽はへたり込んだままのユーナを自分の後ろから前に移動させる。
「はわわっっとと!!」
多少強引に前に出されたユーナは転けそうになりながらもなんとか体勢を保ち精霊王と相対する。
「…………」
「えっと…そのぉ…」
「確かにあなたが私を呼んだのね?」
「はっはい!」
「…………」
しばらくジロジロと見られるユーナ…
「………うぅ…」
「そぅ。いいわ契約しましょう」
「いっいいんですかっ!?」
「えぇ」
「でも、あのっそのなんていうか…試験みたいなのは……?」
しきりに手などを動かし、あったふたするユーナ。
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