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今から四年前。そう、27才。
シワより怖いアイツはやって来ました。
当時私は入浴のついでに適当な歯磨きを行っていました。
歯とハグキの境目を重点的に磨くという考えは毛頭なく、何となく歯の表面にブラシを当て磨いていました。
いつものように磨き、ぶくぶくと口をゆすぐ。
するとベージュのタイルに浮かぶ泡が、かすかに、きれぎれの紅を浮かべているのです。
血。
即座に認識したのですが、頭の中に非常警報がなるような衝撃は受けませんでした。
誰もが10年以上は生きていれば、ハグキから出血した経験をお持ちだと思います。
輸血が必要なほど血を流した訳ではないので、その場かぎりの出血と頭の中で片付けた私は、ぶくぶく泡を吐き出しました。
その頃の私は自分の口の中が歯周病菌の盛り場であることに全く気付いていませんでした。
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