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電動歯ブラシに変えたからといって、結果はすぐに現れるものではありません。
なんせ、ハンバーガを食べて、歯茎から出血するくらいですから、その当時の私の歯茎の症状は、東歯科医に言わせると「重症」とのことでした。
当時の私は、常に入れ歯の亡霊に付きまとわれてきました。
東歯科医は私が、嘔吐反応を見せ、痛がるため、なかなか歯石を削れないと言われました。
えっ、まだ歯石が完全に削れてないんですか?
私は心の中で絶叫し、思わず、熱血スポーツ漫画のセリフのごとく、東歯科医に詰め寄りました。
「痛くても、吐きそうでも我慢します。一刻も早く直したいんです」
私の熱意に、歯石が再び、削られることになりました。
痛かったです。
ですが、不思議なことに、肉体の痛みは、心の痛みと違って、ぶり返すことはありません。
我慢してよかったです。
そして、衝撃的だったのは、今まで、歯石除去した際には見られなかった、最大級の出血でした。
診察台の目の前に、脱脂綿や器具などを置く、台があるのですが、そこに、真っ赤に染まった脱脂綿が山積みになっていました。
その、赤い脱脂綿の山は、野戦病院のような趣がありました。
すべて、私の歯茎が染めたのです。
これほどまで、出血がひどいにも関わらず、衛生士さんは隈なく綺麗に歯石を削ってくれました。
手早いせいでしょうか、歯石を除去されている最中、あまり不安は起こりませんでした。
やはり、腕の良い衛生士さんだったと思います。
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