1404人が本棚に入れています
本棚に追加
/217ページ
9 十三夜月
玲が倒れた。
どうして良いかわからずに、泣き叫びながら
でも他に頼る相手も居なくて、森川さんに助けを求めた。
情けなかった。
自分が何も出来ないと思い知らされたようで。
その後も玲の傍にいることしか出来ず、病院の手続きや身の回りの事で忙しく動き回る森川さんを、ただ見ていた。
玲の役に立てない自分に焦って、どうしても繋ぎ止めたくて必死なニヤに玲は「傍に居てくれるだけで良い」といった。
心が張り裂けそうだった。
最初のコメントを投稿しよう!