9 十三夜月

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「こんにちは」 ニヤに気がついて杏子が挨拶する。 人懐っこい優しげな笑顔にニヤは言葉が出なかった。 前に車に乗ってるのを見かけた時も思ったが。 こうして近くでみると、正直に、すごく可愛らしい人だとおもった。 年下のニヤがそんな事を思うのは変なのかもしれないが、思わず守ってあげたくなるような、そんな雰囲気を杏子は纏っていた。 この人が玲の隣に居たら……。と想像すると。 自分なんかが一緒に歩くより、ずっと相応しく思えた。
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