9 十三夜月

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半ば珍獣でも見るかのような友人らを気にすることなくニヤはさらに、シェイクとスイートポテトを注文した後。 塾があるのだという彼女らと分かれて、適当に本屋などで時間をつぶしていた。 月曜に玲が帰ると伝えた以上、杏子はマンションの前で待っているだろう。 それに、もし玲がまた彼女と出かけていたら、と思うとなかなか帰る気にはなれなかった。 日が随時と傾き、辺りが暗くなり始めた頃ニヤは意を決して家へと向かった。 あまり遅くなると前のように玲が探しに来るかもしれないし、何より何時までも外に居るわけにもいかないので仕方がない。
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