9 十三夜月

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どのくらいそうして居ただろう? 気がつけばニヤは眠ってしまっていた。 夕方に辛いものを馬鹿食いしたせいだろうか? 酷く喉が乾いてニヤはベッドから抜け出すと、そのまま廊下に出た。 暗くてヒンヤリとして廊下。 「そう言えば玲はどうしたんだろう?」 人の気配のしない家の中でふと湧いた疑問はニヤをどこまでも不安にさせる。 あの玲の事だ、あんな遅い時間に杏子を一人で帰しているいるはずがない。 だとしたら、今頃玲は杏子の家に居るのだろか? 久しぶりに帰ってきた玲にいっぱい甘えるはずだったのに……。 真っ暗なキッチンで喉を潤しなんとなく嫌な想像が頭を巡った。
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