2 母親の才能

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「何、ぼっとしてんだよ」 愛猫の不機嫌な声で僕は現実へと引き戻される。 「なんでもないよ」 そう応えて笑った僕にニヤはますます顔しかめるとそっぽを向いた。 僕の可愛い猫は僕の前ではあまり笑ってくれない。 「明日からしばらく家をあけるよ、アイスとドリアが冷凍庫に入ってるから、君好きだろ?」 「しばらくってどのくらいだよ? 相変わらず責任感の欠片もない飼い主だな」
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