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気にしていなかった訳ではないが、あれが玲から……いや、ニヤが初めて貰った誕生日プレゼントであることには変わりがなく、ニヤはもう些細なことと割り切って忘れることにしていた。
そんな下らないことで大切なプレゼントに傷をつけたくなかったのだ。
「とても綺麗で、ニヤにどうしても上げたかったんだ。 ごめんね」
「あれ、あの人が選んだの?」
「……違う、ジュエリーショップに入ろうと言ったのは彼女だったけど。 僕が気に入って買った、ニヤに似合うだろうと思って」
「なら、良い」
玲の胸に顔を埋めてニヤが言うと、玲はニヤの耳の後ろの方を撫でてきて。
くすぐったくて顔を上げると。
「ごめん」
もう一度言って玲はニヤの唇にキスを落とした。
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