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結局いくら考えてもその答えはでない。
大切な人。
あれほどなりたかったはずなのに、今は酷く曖昧で残酷な言葉に思えた。
「何、一人で唸ってんだよ、神山」
不意にかけられた声に顔を上げると、クラスメートの岩城 和豊（いわき かずとよ）が怪訝な顔をしてニヤを見下ろしていた。
「 考えごと中なの邪魔すんな」
ニヤが今の学校に転校してきて、すぐに仲良くなった岩城はニヤ同様に口は悪いがサッパリとした面倒見の良い性格でまだ学校に不慣れだったころから何かとニヤを気にかけてくれていた。
今ではニヤがこんな憎まれ口を叩こうが一向に気にしない関係で自他共に認める親友といえた。
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