10 幸せの為に出来ること

14/22

1404人が本棚に入れています
本棚に追加
/217ページ
どのくらいそうしていただろうか? 不意に岩城が「そういえば」と何かを思い出し、ニヤの手を引いて美術館の奥の方へと引っ張っていく。 「何なんだよ、岩城!?」 「いいから、こっちこいって!」 静かな美術館に声を響かせながら二人がやってきたのは画集やポストカードなどが売られているコーナーだった。 その一角には特設の受付が作られていて。 「世界の名画についてかなんかで、玲の講習会があるんだってさ」 近場での仕事だと言っていたが、まさか、ニヤがくる予定だった美術館で仕事をしているとは知らなかった。 思いもよらなかった事実にニヤは良いことを思いつくと岩城に向かってニッコリと微笑んだ。
/217ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1404人が本棚に入れています
本棚に追加