10 幸せの為に出来ること

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何を恋人気分で浮かれていたのだろう。 玲の絵を見る沢山の人たち。 夏休みに玲が車から降りてきた時の友人らが向けていた羨望の眼差し。 美しく整った玲の笑顔。 次々に思い出す情景に、漸くになってニヤは気がついた。 玲が自分など好きになるはずなどないのだと。 たどり着いた真実にニヤはもう涙をこらえることなどできなかった。 出来ることなら今すぐ玲の前から、この世界から消えてしまいたい。
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