2 母親の才能

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「貴方さえ良ければ、この子あげるわよ」 ニヤを送り届けた先のマンションでまだ随分と若いニヤの母親がかけた言葉は僕の予想だにしないものだった。 ニヤの格好から、なんとなく古びたアパートを想像していた僕は、ニヤが自宅だと告げた高級マンションのインターフォンを鳴らそうかどうか戸惑っていた。 そうしていくらか迷っていたときだった、外に出かけようとしていたニヤの母親に鉢合わせたのは。
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