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「貴方さえ良ければなんだけど、いらなければその辺りに置いていって貰ってかまわないわ」
そんな僕に構う様子もなく彼女は続けた。
「どういうことですか?」
常識から外れた彼女の言動に僕が再び意識を持ち直すまでかなりの時間を有した。
なんとか吐き出した僕の言葉に「そのままの意味よ」とだけ彼女は言って……。
思わず僕がニヤの方を見れば、ニヤは隣の猫から名を貰ったのだと告げたあの時と似た表情で、買ったばかりの靴を眺めていた。
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