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「……ただいま」
居るとは思っていなかったニヤの姿に内心かなり驚きながら、けれど小さな僕の猫が逃げてしまうのが嫌で極力穏やかな声でいうと。
ニヤは顔を上げ、僕のつけた明かりに幾分眩しそうにしながらも至極不機嫌そうに僕を睨みつける。
足元には大量のスナック菓子の袋が散乱し、牛乳のパックが二本ほどころがっていた。
「こんな所で何をしてたの?」
僕の質問に答えずニヤは僕の脇をすり抜けリビングへと消えていく。
思わずその腕を捕まえた僕はかける言葉が見つからなくて、ただ黙ってニヤの顔を見つめていた。
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