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ニヤの誕生日を目前に控えた10月の始め。
僕は駅前のパーキングに車を止め、駅構内にある喫茶で矢野さんが来るのを待っていた。
ニヤの誕生日プレゼントに散々悩んだ僕は結局一人では決めかねて矢野さんに助けを求めたのだ。
前回の埋め合わせに食事をする約束をしていた矢野さんはすぐに快諾してくれて午前中の講義が終わってすぐに僕の買い物に付き合ってくれることとなった。
僕は今回のニヤの誕生日はどうしても彼女を喜ばせたかった。
単純にニヤの笑顔を見たいだけということもあるが、それ以上に前回のニヤの誕生日は苦々しいもので、出来ればそれを挽回したかった。
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