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その晩、少し遅めに帰路についた僕は重い気持ちのままドアを開けた。
ニヤには今朝、僕が外食する事は伝えていたし、メールで遅くなるともう一度送っていた。
まだ寝るには少し早い時間だったが、中は真っ暗で。
しんとする室内に「ただいま」と声をかけるも返事はない。
玄関にはいつもは脱ぎ散らかされているニヤのスニーカーもなくて。
僕は慌てて家の中に入った、手当たり次第に明かりをつけ、くまなく探すがどこにもニヤの姿はなかった。
ニヤは基本的にあまり外には出かけない、特に夜このような時間に居なくなることなど、僕の知る限り一度もなかった。
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