7 雨と香り (後)

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喉が腫れ、上手く声がでなくなり始めたころ自宅からほど近い国道沿いのコンビニの前にサラリーマンが立っているのが見えた。 今はそんなもの目に入らない筈なのに何故か僕は無性に気になって。 近寄って見れば、うずくまって座り込む、長い黒髪の少女に中年と言うにはまだ若い年頃の男がしきりにに何か話しかけていた。 僕は荒い息のまま、髪から流れる水を払うこともせずに少女。 ニヤと男の間に体を入れた。 話を邪魔された男は僕のことを睨んでいたが「僕のニヤに何か用ですか?」と尋ねれば、僕の事をニヤの兄かなにかだとおもったのかおずおずと逃げていった。
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