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「本当に森川さんにはご迷惑ばかりおかけして……」
「ニヤちゃん、玲君のことを凄く心配してたから、仕方ないわ……でもビックリしたわよ。 玲君が死んじゃうって泣きながら電話がかかってきたときは」
「ニヤが?」
森川さんの言葉に僕は顔を上げ彼女の方をみる。
「ニヤちゃんが私に頼ることなんて今まで一度もなかったから、よっぽど切羽詰まってたのね。 お願いします助けて下さいって何回も言われちゃった」
森川さんの言葉は僕にとって意外なものだった、ニヤが泣いていたというのも意外だったし、僕はすっかりニヤは森川さんになついているものだと思っていた。
少なくとも僕とニヤ、森川さんとの三人でいるときの様子では、僕にはそのように見えていた。
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