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そう言って再び顔を伏せるニヤに「森川さんがパジャマの用意をしてくれたからじゃないかな?」
僕がそう言うと「本当?」とニヤが問うて来る。
その声にはどこか不安そうな色が滲んでいて。
「ああ、本当だよ」
できるだけ優しい声になるように意識しながら僕が答えるとニヤは少しだけ笑った。
けれど、その顔はすぐに不安そうなものに戻ってしまって。
「じゃあ、あの車に乗ってた人は?」
再び尋ねてきたニヤの言葉に僕は逡巡すると、どこで見たのかはわからないがそれが矢野さんの事を指しているのだとすぐに理解した。
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