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この大きな部屋には大勢の人…
恐らく五十~六十人はいるだろうか?
…何?これ?
恭子と志穂は顔を見合わせた。
「私達の他にも人がいたなんて…」
皆、疲れた顔をしていた…どうやらここにいる者達も恭子達と同じように連れて来られた人達らしい…
部屋には無数のドア…
ここにいる人達は恐らくそこから来たのだろう…
恭子達と同じ選考会の生き残り…
この部屋が、他の部屋と違う所は、大きさと大勢の人達がいることだけではなかった。
大きなドアがある…
…いやドアと言うには大きすぎる…
扉…
そう、大きな扉である。
ただそのだけが扉が大きな威圧感を出していた。
「大きな扉ですね」
志穂が見上げる程大きい扉を見て言う。
「うん…この人達も私と同じように選考会を通った人達なのかな?」
「そうじゃないですかね…」
それにしても、この分だと最初はどのくらいの人達がいたのだろうか?
どのくらいの人が死んでいったのだろう…
一体何の為に…
一体誰が…
恭子の頭にそんなことが過ぎった。
その時であった…
ビィーーーーーッ
!?
最初の部屋で聞いた音? 音は少しの間、鳴り響き…急にピタリと止まった。
しかし音がやんだ…
次の瞬間であった。
「ようこそ皆さん」
部屋中に声が響いた。
誰?誰だ??
っと皆、ざわざわとなり始めた。
どうやら、部屋の所々にある小さな穴から聞こえるようだった。
恐らく、中にスピーカーか何かが内蔵されているようだった。
スピーカーの声は続く。
「どうです?選考会は楽しんで頂けましたか?
今ここにいる、貴方方は、見事ゲームの参加権を得たのです。
おめでとうございます。
…これから楽しい楽しいゲームの始まりです。」
恭子を含め、ここにいる者達は皆、思っていた。
やはり終わってはいなかったと。
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