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「皆様には、自分以外の人間から、紙に書かれたパーツを取り上げていただきます。
これらの道具を使って…」
ガタン
何やら天井から音がする…
見ると、天井の一部が切り離され、ワイヤーを使いゆっくりと下へと降りてきた。
天井から降りて来た”それ”は、大きな箱のような物…
箱は地面まで降りて来ると、勝手に開きだした。
箱の中身があらわになり、皆は驚いた。
恭子も自分の目を疑い息を飲んだ。
それは、箱一杯に詰め込まれた沢山の武器…
ナイフや斧、槍に刀、中には刃物が詰め込まれていたのだ。
「気に入っていただけましたか?この道具を使って、紙に書かれたパーツを集めてください。自分自身以外は全て敵なのです…殺らなきゃ殺られるだけですよ?」
「何言ってるの、こいつ?」
「他の人の身体からパーツを奪えってことですよね?…あのナイフとかを使って…」
志穂はその光景を考えて顔が真っ青になった。
声は続く。
「制限時間は一時間です。制限時間を越えても、パーツを手に入れることが出来ない方は、こちらで処分させていただきますので、ご了承してくださいね」
ふざけてる…なんなのこれ?
そんなこと出来るわけ…
ないよ…
しかし、ここにいる者達は感じていた。
スピーカーの声の言ってることは冗談とかではなく、本当なんだと…
選考会が、そのことを物語っていた。
「それでは、制限時間は一時間。パーツ集めゲームの開始とさせていただきます」
ビィーーーーーー
殺戮の合図が鳴り響き、恭子達は前に進むしかないことを思い知る。
進むその先が、絶望だとわかっていても…
前に進むしか…なかったのだ…
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