学校

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「あ、そういえばさ、消子って名前の子このクラスにいる?」 「え、いないハズじゃない?…あ、高畑(たかはた)ー!」 麻緒は廊下にむかって叫ぶ。 「教師を呼び捨てにするんじゃない」 ブツブツ言いながら私たちのところにやってくる。 「いいじゃん。細かいことは気にしなーい」 高畑直紀。今年この高校に赴任してきた理科の教員。…若い。 「由奈がね、悩んでんだって。力になってあげてよ高畑」 「だから教師を呼び捨てに…」 ぱちりと高畑先生と目があった。 だからとりあえずにこっと笑ってみた。 「っ…」 高畑先生は目をそらしてしまった。 …照れてるのかな?
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