5.地獄

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久々に意識がはっきりした元太は冷静な考えができた。 扉がないのにどうやって俺をここへ連れてきたんだ? そんな今となってはどうでもいい、事も今なら考えれた。 そして、壁の端に書かれた10本の棒をじっくり眺めて、 「あと半分…」 と呟いた。 それから手を合わせて目を瞑り、神に祈った。 頼むから俺を生き延びさせてくれ…。そして家族に逢わせてくれ…。 ぶつぶつ呟き、ようやく目を開けた元太は、体力の消費を防ぐべく、いつものように横になり、眠りに落ちた。 2日後神に通じたのか、元太にここへ来て始めての幸運が訪れる…。
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