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数日後
彼と会った後も毎日メールを交わす日々が続いた。
朝のおはよう、昼休憩、夜のお疲れとマメなメールをやり取りし、彼が彼氏みたいに思えて嬉しかった。
次はいつ会えるだろうと考えてみるけど、なんとなく彼からは言ってくれなさそうな気がしたのであたしは自分から会いたいとメールした。
すると、「いつでもいいよ」とすぐに返事がきたので今日会う事になった。
初めて会った日に家の前まで送ってもらったので、今日は家の前まで迎えに行くと言われてまた嬉しくなった。
ふと、時計を見ると20時だったので、あたしは慌てて用意に取り掛かった。
約束の22時までは2時間しかないのだ。
普段の用意なら2時間もあれば十分過ぎるぐらいなのだが、彼と会う時は別だった。
化粧も髪型も丁寧に仕上げて、出来る範囲での最高な自分を彼に見せたいと思うのだった。
あたしはなんとか2時間でセットを終えて、彼が家の前に着く頃には玄関先で待機していた。
22時を少し過ぎた頃、彼から連絡が入り、あたしはすぐに家を出た。
ハイツの前には待ち焦がれた白の33シーマが停まっている。
あたしは小走りで駆け寄って助手席のドアを開けた。
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