青いベンチ~いつかの情景~

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急変した少年の様子を見て、堪らず止めに入って来た書類のような物を書いていた男に背中から押さえつけられ、勢いよく机に叩き付けられる少年。 癖一つない綺麗な黒髪を乱しながら、力づくで押さえつけられながらも、それでも女性に向ける叫び声を止めない。 「何が法の裁きだ!それで同じ事を繰り返したじゃないか!貴方達が、貴方達のせいで……」 少年法の改正など実はほとんど進んでいない。いくら時代が変わっても、犯した罪は未来ある少年少女という事で未成年には常に軽減される。そして時には同じ過ちを繰り返すのだ……。 そしてそんな被害にあった周囲の人間の事を本当に考えているのか? もし本当に考えているのなら…… (何故その時に死刑にしなかったんだ!?口で言っても分からない奴は、何度だって同じ事を繰り返すだろ!?)
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