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「ご準備が整いました。」 礼服に身を包んだ女性の係員がそう告げる。 いよいよ今日は結婚式。 空は眩しいぐらいに太陽が輝き、澄んだ青空が広がっている。 カチャっとドアが開き、入ってきたのはあたしの大切な大切な人。 「絵美。」 「圭ちゃん。」 あたしは鏡越しに圭ちゃんを見つめる。 黒のタキシードを着た圭ちゃんは、いつもよりカッコ良く見えて。 あたしはなんだかドキドキしてしまった。 「絵美…マジで綺麗。 やっぱそのドレスいいな。」 前はシンプルな作りのベアトップデザイン。 前がシンプルな変わりに、後ろは幾重にも重なったボリュームたっぷりのレースが続いている。 圭ちゃんの言葉にあたしは嬉しくて微笑んだ。 「ありがとう…圭ちゃんも似合ってる。 素敵だよ。」
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