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あたしたちは田村さんに案内されて、チャペルへと向かう。
大きな窓からは太陽の光が降り注ぎ、輝いていた。
「晴れてよかったな。」
「うん。」
そして扉の前に着くとパパが待っていた。
「絵美。綺麗だな。」
「ありがとう、パパ。」
そしてパパは圭ちゃんを見る。
「これから宜しく頼むよ、圭介くん。」
「はい。」
「それではご新郎さまは先に中に入っていただきます。」
田村さんがそう言って圭ちゃんを先に通した。
「パパ…今までありがとう。」
あたしはパパの左腕につかまりながら言う。
「なんだなんだ、まるでもう会わないみたいに。
…まだまだワガママ言ってくれよ。
絵美はパパの可愛い娘なんだからな。」
その言葉に涙腺がゆるむ。
「主役が泣いちゃダメだろう?」
「…うん。
パパ。これからも宜しくね。」
「それでは新婦入場です。」
その言葉と共に、扉が開かれる。
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