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【成仏しろよ我が弟よ………さぁーて!遂に発表!栄えある栄光の第1位は!】
一郎の言葉に合わせて鳴り響くドラムロール。
そして、七色の色に変わった複数のスポットライトが体育館中を駆け巡った。
そして、
【第1位!水鏡澪!なんと142票だ!!】
無数のスポットライトが澪に当てられ、体育館は拍手喝采に包まれた。
【ちなみに投票理由には『可愛い』、『ツンデレじゃなくてツンツンなのがいい』、『毒舌も悪くない』等があったぞ!さぁ水鏡!ステージに上がってこい!】
一郎にそう言われて澪は困ったような顔をしたが、太郎達に促されてしぶしぶステージへと上がっていった。
【これで水鏡は第2回人気投票から数えて5連覇達成だ!やったな!】
「この人気投票って、そんなに何回もあったんスね……」
澪はそれ程驚いた様子もなく、ボソリとそう呟いた。
【そんじゃあ一言頼むぞ水鏡!はいマイク】
「あっ、どうもっス」
澪はマイクを受け取ると生徒達と向き合った。
どうやら流石の澪も少し恥ずかしいらしく、仄かに顔が赤みを帯びている。
【えーっと………ありがとうございました。以上っス】
「おいおい、いくらなんでも短すぎだろ水鏡。最後なんだからビシッと決めてくれよ」
「それは先生に譲るっスよ」
そう言うと澪は一郎にマイクを返し、そそくさとステージから降りていった。
【……という訳で、これにて第6回人気投票結果発表は終了だ!総投票数679票!投票に協力してくれた皆!俺にも1票くらい入れろ……じゃなくで、協力してくれてありがとな!それじゃあまたいつか会おう!!】
そう言って一郎が手を振ると何故か何処からともなくバラエティー番組のエンディングのような音楽が流れてきた。
《えっ!?テレビ収録だったの!?えっ!?どーゆー事!?》
太郎の心の中に疑問を残し、結果発表は無事に幕を閉じたのであった。
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