天敵

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立っている男は冷たい目で転がってる男達を見つめていた 綺麗な顔立ちに髪を伝って雨が流れる 似合わない切り傷やスリ傷… 血しぶきのついたそいつの顔は妙に綺麗でゾッとした そいつは俺に気付くと黙って俺の横を通った ほんの一瞬俺とそいつは目があった 冷たく鋭い目付きに俺は身震いをした そいつが通り過ぎた後も俺は呆然と立ちつくしていた 『つ…つぇ~…』 俺も合気道の師範である祖父に小さい頃から合気道を叩き込まれていたから少しは腕に自信があったが そいつとはLevelが違い過ぎだ その時は誰かわからなかった
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