看護士・草薙幸村

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「……ケホッ…ケホッ……」 布団の上で寝ている柚由の悪い咳が耳に響く。……はい、風邪ひいてます。うちの子。 「柚由、ほら、お粥作ったぞ。ちなみに卵入り」 「ぁ……、ありがとう…」 柄の薄いピンクのパジャマに身をまとった妹が起き上がる。 「ほら、あーん」 「ぁー…」 ゆっくりと柚由の口にお粥をすくったスプーンを運ぶ。 「うまいか?」 「…ヘヘ、味…わかんないや」 「はは、だろうね」 。
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