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「金蝉、一緒にあそ…」
「うるせぇ、俺は仕事中だ」
枯れる事のない桜が、満開に咲き誇る天界
その木々を窓から見ることの出来る執務室で、金蝉童子と呼ばれる男は世話しなく手を動かしていた
「金蝉。あの綺麗な花ってなんて言うの?」
「あ?」
子供の唐突な話の切り出しに、金蝉は眉間に皺を寄せて顔を上げる
「あれ。さっきから落ちてるけど、綺麗だろ?」
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