終章

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「てめえのせいで臙樹が泣いただろうが」 『お前のせいだバカ息子!』 言い合いは全く収まらない。 『零、儷。』 翠が青筋を浮かべて臙樹を抱き取ると静かに名前を呼ぶ。 『外に出ていってください!!』 問答無用で部屋から追い出された零と儷はまだ喧嘩を続けている。 「父親になっても変わらないですね」 呆れたように言った満霞に翠は微笑んだ。 『でも好きなのよね…困ったことに』 2人で顔を見合わせて笑う。 『「悪い」』 零と儷が部屋に入ってきて頭を下げた。 満霞と翠は同時に切り返した。 『「今度したら立ち入り禁止にしますからね」』 そして4人で声を出して笑った。
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