509人が本棚に入れています
本棚に追加
/260ページ
「てめえのせいで臙樹が泣いただろうが」
『お前のせいだバカ息子!』
言い合いは全く収まらない。
『零、儷。』
翠が青筋を浮かべて臙樹を抱き取ると静かに名前を呼ぶ。
『外に出ていってください!!』
問答無用で部屋から追い出された零と儷はまだ喧嘩を続けている。
「父親になっても変わらないですね」
呆れたように言った満霞に翠は微笑んだ。
『でも好きなのよね…困ったことに』
2人で顔を見合わせて笑う。
『「悪い」』
零と儷が部屋に入ってきて頭を下げた。
満霞と翠は同時に切り返した。
『「今度したら立ち入り禁止にしますからね」』
そして4人で声を出して笑った。
最初のコメントを投稿しよう!