SPのSP②

4/12
前へ
/100ページ
次へ
山本がますます青くなって2人のやりとりを聞いていた。 「そういうわけなんで、黙って聞いてもらえますかな」 碓氷がさらに強く拳銃を押し付けて言った。必要以上に強く。 理由は…面白いから。 「これ、飲んでもいいですか」 車内、碓氷が生ビールを取り出した。 「どうぞどうぞ!ジョッキもこちらに!どちらもよく冷えておりますよ」 「うるさい声が大きい」 「はい」 予定では山本には何も知らせないつもりだったのが、最初の態度で「なんとなく」こういう感じにした。 「いざとなったらお前も安井さんを守れよ」 「はい」 と、立場が完全に逆転している。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1655人が本棚に入れています
本棚に追加