プロローグ

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早朝6時、1人の男が自宅の玄関に突っ立っている。 「なにやってんだい?」 「あ、お隣さん。おはようッス」 「うん。なにやってんだい?」 お隣さんと言われた中年男性が再度尋ねた。 「興信所始めるんスけど、名前に悩んでましてなぁ」 「興信所?ああ、探偵事務所のことか。…ええ?あんたが探偵?」 「今の仕事が面白くないんスよ。今って言ってももう辞めたッスけど」 仕事に面白味を求めるのもどうかと思うかもしれないが、若気のいたりというやつである。 「お前さん…好きな四字熟語は行雲流水じゃないかい?」 「なんでわかるんスか?…あ!」
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