男は皆、狼さん。

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ミユキ「…ヒック…ヒッ…ク…」 ユウ「ごめん……」 店長はキスするのを辞めて、あたしの腕を掴んでた手で涙を拭う。 ミユキ「うっ……うゎぁぁん」 そんなに嫌だった訳じゃない。 だけど、 あたしは子供みたいに泣きじゃくった。 お酒のせいなのか、いつも優しい店長が急に“男の人”になった事がショックだったのか…… あたしは泣きたくなんかないのに、泣き止めなくて店長はあたしが泣き止むまでずっと頭をポンポンと叩いてた。 ―――カッチカッチ。 ウィンカーの音がやけに煩くて耳に残る。 タバコの香りと橘店長の何故か少しだけ辛そうな顔が脳裏に焼き付く……
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