19人が本棚に入れています
本棚に追加
「保育」
「「「「保育?」」」」
子供が苦手そうに見える飛鳥が、まさか保育系に進むとは、考えつかなかった。
「だから、私の行きたい進路は推薦にはないの」
納得出来る。
「バトミントンも最初、真剣にやろうと思ってなかったし」
「でも、もったいない……まだ二年生で推薦くるなんてないよ、普通」
「いいの、いいの。向こうは人数調整とかで欲しいだけ。私の価値なんて、殆どないよ」
もう、顔を合わせる事しか出来ない。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り響く。
「おい、席につけ!!」
数学の鬼川が入って来た。
「お前らの授業態度バツにしてやろうか?」
「「「いえ…………」」」
鬼川の授業中、早紀は飛鳥の背中を眺めた。
あの肩に期待が積み重なっているのか……。
そう思うといたたまれなくなった。
最初のコメントを投稿しよう!