1通目 始まり

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遠くでチャイムがなる。 「よかった。ハゲ先のおかげでハゲ先の生物の授業が潰れた」 飛鳥は伸びをする。 「え?」 副担任は腕時計を見て顔を青くする。 早紀も壁に掛かっている時計を見る。 本当に、一時間目が終わっていた。 「渡辺!!よく考えておくんじゃ」 副担任は捨て台詞を残し、教室から出ていった。 副担任が出て行った教室では飛鳥の周りにクラスメートが集まる。 「飛鳥、いいの?」 「何が?」 飛鳥は首を傾げる。 「オリンピックは、いいとして学校の推薦」 「いいの、いいの。あんなの」 飛鳥は笑顔で言う。 「どうせ、私の行きたい所の推薦ないだろうし」 「どこ行くの?体育大学とか?」
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